柔道の研究
「倒す、倒されるは、つまるところ力学である」
これは、三船久蔵十段の柔道に対する考えの一つです。三船久蔵十段は、物理学や力学の研究にも手を染めました。
その努力は、神業とさえ言われた「空気投げ（隅落とし）」を編み出すに至り、結実します。
「空気投げ（隅落とし）」は、相手が動きに移ろうとした瞬間、自分の重心を下げて相手を浮かし、 足も腰も使わずに空気のように投げ飛ばす、空前絶後の技でした。
このように、三船久蔵十段の強さは普段の練習の他にも、緻密な分析とたゆみない研究によって支えられていたのです。
なお、編み出した技は他にも数多くあり、「大車」「横分（よこわかれ）」「球車（たまぐるま）」などがあります。
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